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ふたり音・曲で練習

『森のくまさん』で音感練習|半音と、二つの下がり方

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「森のくまさん」も、調の音階にない音が入る曲です。さらに、3度で跳びながら下がるところと、2度ずつ段々に下がるところがあります。この二つの下がり方を比べるのも、耳を確かめる練習になりそうだと思い、今回の曲に選びました。

まずはソ→ファ♯→ソを一音ずつ。そのあと、跳んで下がるソ→ミ→ドと、階段のようなソ→ファ→ミ→レ→ドを聴き比べましょう。

「森のくまさん」で練習する

ハ長調の中に現れる、半音の寄り道

今回の練習譜はハ長調です。ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シという音階の音に加えて、ソ♯・ファ♯・レ♯が現れます。♯は、その音を半音高くする記号です。聴き慣れた旋律でも、音符を一つずつ押すと、小さな上がり下がりを確かめられます。

ハ長調・第2フレーズの半音
底本の小節三つの音動き
第4小節ソ→ソ♯→ラ半音ずつ上がる
第5小節後半ソ→ファ♯→ソ半音下がって戻る
第6小節後半ミ→レ♯→ミ半音下がって戻る

表示譜のソはG4、ファ♯はF♯4、ミはE4、レ♯はD♯4です。男声ではそれぞれ1オクターブ下がります。調を変えると音名や記号は変わりますが、半音の幅は保たれます。

西塚式音名では、ソ♯を「サ」、ファ♯を「フィ」、レ♯を「リ」と呼びます。ソ→ファ♯→ソを「ソ→フィ→ソ」、ミ→レ♯→ミを「ミ→リ→ミ」と声に出して、音名と高さを結びつけてみましょう。

同じ第2フレーズの次の小節には、ミ→レ→ドも出てきます。ミ→レ♯の半音と、ミ→レの全音を比べてみてください。♯があるかどうかを見たあと、目を離して音の幅も聴いてみましょう。

3度で跳ぶ下降と、2度ずつの下降

第3フレーズの終わりは、高いド→ソ→ミ→ドです。最初の高いド→ソは完全4度、その後のソ→ミは短3度、ミ→ドは長3度です。「3度で下がる」とひとまとめにせず、出だしの4度と、その後に続く二つの3度を確かめます。

第4フレーズの終わりでは、ソ→ファ→ミ→レ→ドと、隣の音へ2度ずつ下がります。こちらも全て同じ幅ではありません。ソ→ファは全音、ファ→ミは半音、ミ→レとレ→ドは全音です。

跳ぶ下降:高いド→ソ(5半音)→ミ(3半音)→ド(4半音)

段々の下降:ソ→ファ(2半音)→ミ(1半音)→レ(2半音)→ド(2半音)

どちらも同じドへ着地します。ソだけを聴いて次のミを思い浮かべる、今度はソからファを思い浮かべる。同じ出発点から、下がる幅を切り替えてみましょう。音程の名前をすぐ答える必要はありません。

二音で確かめて、いつもの旋律へ戻す

  1. 練習画面を「ハ長調(C)」にし、「第2フレーズ」を選んで「メロディーを聴く」を押します。まず声を出さず、半音の動きがある箇所を聴きます。
  2. 停止して、楽譜のソ→ファ♯→ソを一音ずつ押します。ソを聴き、次のファ♯を思い浮かべてから実際の音と比べます。同じようにミ→レ♯→ミも試します。
  3. 「第3フレーズ」で高いド→ソ→ミ→ドを聴きます。止めて、ソ→ミとミ→ドを二音ずつ確かめます。
  4. 「第4フレーズ」のソ→ファ→ミ→レ→ドと比べます。まずソ→ファ、次にファ→ミ。慣れたら最後のドまでつなげます。
  5. 全曲を一巡します。二音で確かめた音が、旋律の中でも同じ高さに聴こえるか比べましょう。八分音符が追いにくければテンポを64や48へ下げます。

声を出すときは、楽な声域と調を選び、小さな声や鼻歌でなぞります。ふたり音には歌声の録音・音程採点機能はありません。声を出さずに、次の高さを思い浮かべて聴き比べる使い方もできます。

日本でも歌い継がれる、アメリカ民謡

「森のくまさん」は、アメリカ民謡に馬場祥弘の日本語詞を付けた歌として、ヤマハの歌集にも紹介されています。シンコーミュージック提供の楽譜案内では、1972年8〜9月のNHK「みんなのうた」放送曲とされています。

声を掛け合って楽しむ歌ですが、この練習では一人で音を確かめやすい、掛け合いの反復がない一巡分の譜を使います。日本語詞と既存の歌唱録音は掲載していません。聴き慣れた曲の中で、半音や下がり方へ耳を向けてみてください。

今回の底本と、版による違い

底本はピアノ塾「森のくまさん」の無料楽譜③です。最上声の48音符と内部の休符を保ち、和音の下声・伴奏を省いて独自に浄書しました。冒頭2.5拍と末尾2拍の休符を省略し、すぐに歌の音から始めて、最後のドで終わります。四分音符=80は練習用の設定です。

同ページの①②も全曲比較し、音高・音価・内部休符は一致しました。ファンストラムのウクレレ譜には、前半の終わりを段々に下げ、ソ♯を使わない版が掲載されています。途中のファ♯・レ♯、3度で跳ぶ下降と終わりの2度ずつの下降はそちらにも見られますが、リズムや伴奏、掛け合いの構成まで同一ではありません。

今回はピアノ塾の一巡分を採用し、別の譜の音を混ぜて補ってはいません。出典表示を条件とする利用条件に従っています。現代の公開譜を底本とし、原典・初出譜や唯一の標準版とはしていません。

配布するMIDI・MusicXMLはハ長調・表示譜の高さ・テンポ80で固定です。画面で選んだ調・声域・テンポは、配布ファイルには反映されません。

今日はソ→ファ♯→ソだけ。次はソからミへ跳ぶ音と、ソからファへ進む音を比べる。短いまとまりで確かめてから、曲へ戻してみましょう。

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