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ふたり音・音感トレーニング

西塚式音名とは?音を声に出して覚えるために採用した理由

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G♯とA♭は、ピアノでは同じ鍵盤です。それなのに、曲の調や音の役割によって呼び方が変わります。楽譜を理解するうえでは必要な区別ですが、音を声に出して覚えようとした私には、一つの音に一つの名前を付ける方法が合っていました。

同じ高さの音なのに、呼び方が変わる

音楽を学んでいると、同じ高さの音をG♯と呼ぶこともあれば、A♭と呼ぶこともあります。たとえば、シャープ系の調ではG♯、フラット系の調ではA♭として現れることがあります。

ピアノで弾けば同じ鍵盤で、耳に届く音の高さも同じです。それでも、曲の調によって名前が変わることに、私は以前から違和感がありました。特にその思いが強くなったのは、音を声に出し、音名と一緒に記憶させようとする練習を始めてからです。

楽譜では、G♯とA♭を区別する意味がある

もちろん、G♯とA♭を呼び分けることにはメリットがあります。楽譜上の音名は、単に鍵盤の位置だけでなく、音階の何番目の音なのか、和音の中でどんな役割を持つのか、前後の音とどう関係するのかも表しています。

そのため、楽譜を読み、音楽理論を理解するときには異名同音の書き分けが必要です。この記事は、その区別を不要だと主張するものではありません。

耳に記憶させる名前は、一つでよいのではないか

一方、音を聴いて声に出す練習では事情が違いました。同じ高さの音を、ある曲ではG♯、別の曲ではA♭と呼ぶと、「今はどちらの名前で歌うのか」という判断が途中に入ります。

私は、音感には、聴いた音を覚えておき、必要なときに思い出す力が関係しているのではないかと考えています。この仮説に立てば、一つの音の高さに複数の呼び方を結び付けるよりも、固定した一つの呼び方を結び付けるほうが単純です。

楽譜上の役割を理解するための名前と、耳で音を記憶するための名前は、目的が違う。

そこで私は、楽譜を読むときはG♯とA♭を区別しながら、耳で音高を覚えて声に出すときは、どちらも一つの固定した音名で捉えることにしました。

西塚式音名なら、12音を一つずつ呼び分けられる

そのために採用したのが西塚式音名です。白鍵のドレミファソラシに、黒鍵のデ・リ・フィ・サ・チを加え、1オクターブにある12種類の音を一つずつ異なる名前で表します。

一般的な音名西塚式音名
C
C♯/D♭
D
D♯/E♭
E
Fファ
F♯/G♭フィ
G
G♯/A♭
A
A♯/B♭
B

G♯でもA♭でも、鳴る高さが同じなら「サ」です。A♯とB♭なら「チ」と呼びます。シャープ系かフラット系かによって、耳で覚える名前を変える必要がありません。

調の名前も、耳の中では同じ考え方で捉える

私は、音を記憶するための呼び方として、曲全体の調にもこの考え方を使えます。G♯またはA♭の高さを主音とする長調は、耳の中では「サ・メジャー」。A♯またはB♭の高さを主音とする短調なら「チ・マイナー」という具合です。

これは一般的な楽典上の調名ではなく、私が音感トレーニングで音高を整理するための呼び方です。楽譜を扱うときは、G♯メジャーとA♭メジャーの表記や構成音の違いを区別します。

ダブルフラットやダブルシャープでも迷いにくい

楽譜では、音の役割を正しく表すためにダブルフラットやダブルシャープが使われることがあります。この場合も、記譜された音名を読んで実際に鳴る高さを求めれば、耳で覚えるときは12種類のうち一つの固定音名に置き換えられます。

譜面上の表記が複雑になっても、音の高さを記憶するための名前は増えません。1オクターブにある12種類の音名で表現できることが、私には大きな利点でした。

ふたり音で、西塚式音名を使って練習する

「ふたり音」では、黒鍵を含む12音を西塚式音名で表示しています。「黒鍵も含む」を選ぶと、たとえば「ソからサ」「サからラ」のような、半音を含む2音のつながりも練習できます。

音を聴くだけでなく、「ソ、サ」「サ、ラ」と実際に声に出してみてください。音の高さ、2音の関係、固定した音名を一緒に記憶させるのが、私がこの呼び方を採用した目的です。

目的に合わせて、呼び方を使い分ける

西塚式音名だけで、楽譜上の音の役割をすべて説明できるわけではありません。楽譜を読み、和声や旋律の仕組みを理解するときには、G♯とA♭を区別する必要があります。

それでも、耳で音高を覚え、声に出して定着させる練習では、一つの高さに一つの名前を割り当てる方法が私には合っていました。理論のための表記と、記憶のための呼び方。それぞれの目的を分けて考えることで、音の練習がしやすくなりました。

12音を声に出して覚えてみる

まずは白鍵だけで音のつながりに慣れ、次に「黒鍵も含む」を選んでデ・リ・フィ・サ・チを加えてみてください。

ふたり音で練習してみる