ふたり音・音感トレーニング
ラ♭が自然に「サ」へ変わるまで――西塚式音名に慣れるために続けた練習
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今ではデ・リ・フィ・サ・チという西塚式音名に慣れましたが、最初から自然に使えたわけではありません。特に「サ」と「チ」には違和感があり、昔練習した曲のA♭は今でも「ラ♭」と浮かぶことがあります。シャープ系とフラット系の曲を交互に練習し、メロディーを丹念に西塚式で発声することで、少しずつ新しい名前が音の高さと結びついてきました。
覚えた曲ほど、以前の音名が先に浮かぶ
西塚式音名では、C♯とD♭はどちらも「デ」、G♯とA♭はどちらも「サ」と呼びます。一つの高さに一つの名前を結びつけられる点に魅力を感じ、私はこの呼び方を練習へ取り入れました。
しかし、表を覚えれば、すぐにその名前で音が浮かぶわけではありませんでした。以前から「ラ♭」として練習してきた曲のA♭は、今も頭の中でラ♭と浮かぶことがあります。そこから「これはサだ」と置き換える段階が残っています。
A♭を見て「ラ♭、つまりサ」と変換するのではなく、自然に「サ」と浮かぶ。それが一つのゴールです。
特に「サ」と「チ」には違和感があった
黒鍵の五つの名前のうち、私が特に慣れにくかったのは「サ」と「チ」でした。G♯またはA♭をサ、A♯またはB♭をチと呼ぼうとしても、以前から使ってきた名前が先に出ます。
一音だけなら考える時間を取れますが、黒鍵を含む音が続くと難しさが増します。たとえばF♯・G♯・A♯・Bを「フィ・サ・チ・シ」と続けて発声する場面では、最初は名前を滑らかに出せませんでした。
これは音名表を理解しているかどうかとは別の問題でした。頭で対応を知るだけでなく、メロディーの速さの中で、音と名前を一緒に取り出せるようにする練習が必要でした。
シャープ系とフラット系の曲を交互に歌った
私が行ったのは、シャープ系の曲とフラット系の曲を交互に練習することです。ピアノで弾くだけではなく、メロディーの一音一音を西塚式音名で丹念に発声しました。
- 1シャープ系の曲を選び、メロディーを一音ずつ西塚式音名で発声する
- 2次はフラット系の曲を選び、同じように西塚式音名へ置き換えて歌う
- 3音名が続けて出てこない箇所では、テンポを落として一音ずつ確かめる
- 4シャープ系とフラット系を交互に練習し、表記が変わっても同じ高さには同じ名前を使う
G♯とA♭のように楽譜上の表記が変わっても、実際に鳴る高さが同じなら、発声する名前は「サ」のままです。両方の曲を行き来することで、調号に合わせて呼び方を切り替えるのではなく、音の高さへ固定した名前を結びつける練習になりました。
C♭を「シ」と捉えたとき、便利さを実感した
「シングルベッド」というフラットの多い曲を練習したとき、楽譜にC♭が出てきました。C♭はピアノではBと同じ高さです。西塚式で耳に結びつける名前は「シ」になります。
楽譜上でC♭と書かれる意味は残りますが、音の高さを覚えて歌うときは、複雑な表記をそのまま抱え続ける必要がありません。「実際に鳴る高さはBだから、耳の中ではシ」と整理できたとき、西塚式の便利さを実感しました。
楽譜を読むための名前と、耳で高さを覚えるための名前を分ける。そう考えることで、異名同音が出てきても、発声するときに迷いにくくなりました。
続けるうちに、半音の感覚も増したように思う
西塚式でメロディーを発声する練習を続けると、デ・リ・フィ・サ・チへの違和感は次第に小さくなりました。それとともに、黒鍵を含む半音のつながりも、以前より意識しやすくなったように思います。
これは測定した結果ではなく、私自身の練習から得た感覚です。ただ名前を暗記した効果というより、一音ずつ高さを確かめ、隣り合う音を声に出すことを繰り返した結果ではないかと考えています。
今もすべての音が最初から西塚式で浮かぶわけではありません。それでも、続けるうちに従来の名前から変換する場面が減り、12音の名前として自然に使えるようになってきました。
ふたり音では、シャープ系とフラット系を意識しなくてよい
曲を使った練習では、楽譜に付いたシャープやフラットを読みながら西塚式へ置き換えます。一方、ふたり音では、同じ高さをシャープ系かフラット系かで呼び分ける必要がありません。
「黒鍵も含む」を選べば、デ・リ・フィ・サ・チを含む2音が出題されます。正解後に表示された2音を声に出すことで、調号や異名同音の判断を挟まず、音の高さと西塚式音名を直接結びつけられる点がメリットです。
私自身は、今のところ西塚式を音感トレーニングへ使うデメリットらしいデメリットには出会っていません。ただし、楽譜上の役割を理解するときはG♯とA♭、BとC♭などを区別します。西塚式は、その違いをなくすためではなく、耳で同じ高さを一つの名前として覚えるために使っています。
黒鍵を含む2音を、西塚式で声に出す
「黒鍵も含む」を選び、正解を確認したら、表示された2音を西塚式音名で声に出してみてください。最初はテンポを求めず、名前と高さを一つずつ結びつけます。
サやチがすぐに出なくても、従来の名前から変換できたところで終わらず、同じ2音をもう一度聴き、次は西塚式の名前から発声してみます。
曲の中で西塚式音名を使ってみるなら、「仰げば尊し」の練習画面へ。ホ長調の第1フレーズで、サ・ラ・シと上がる箇所を一音ずつ聴き、画面の音名で歌ってみてください。調を変えた場合は音名も変わります。固定ド表記との対応も確かめたい方は、「仰げば尊し」の音名と練習手順をご覧ください。