ふたり音・音感トレーニング
音は聞こえるのに同じ高さで歌えない?「聴く力」と「声で合わせる力」を分けて練習する方法
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カラオケで歌うと、私の声は音程バーの少し下をたどることがよくありました。自分では正しい音を歌っているつもりだったため、最初はバーの判定を疑ったこともあります。しかし、ピアノの音と自分の声をチューナーで比べると、聴いた音と声にした音の間に小さなズレがあると分かりました。
カラオケでは、音程バーの少し下をたどることが多かった
メロディーは聞こえていて、その音を声でなぞっている感覚もありました。それでも採点画面を見ると、私の声を示す線は正しい音程のバーより少し下に出ることが多くありました。
大きく音を外しているわけではありません。ほぼ同じように歌えているのに、少しだけ低い。そのため、自分の感覚と画面の表示のどちらを信じればよいのか分かりませんでした。
自分では合っているつもりでも、声は狙った音より少し低くなっていました。
チューナーで、ピアノの音と自分の声を比べてみた
ズレがはっきり分かったのは、チューナー機能があるアプリで自分の発声を確認したときです。まずピアノで一音を鳴らすと、チューナーはその音名を示し、針はほぼ中央を指しました。
次に、その音を十分に聴いてから、同じ高さをたどるつもりで声を出しました。ところがチューナーを見ると、声は中央より少し低い位置を指すことが多くありました。
私が使っているピアノの音を基準に、その音と自分の声を同じ条件で比べた結果です。この確認によって、カラオケの音程バーだけでなく、チューナーでも声が少し低く表示される傾向に気づきました。私には、自分の感覚を見直す手がかりになりました。
音を聴き取ることと、声で再現することは別だった
この体験から、私には「音を聴いて高さを思い浮かべること」と「その高さへ声を合わせること」を、分けて確かめる必要があると感じました。聴いたつもりの音と、声にした音を比べる練習です。
私の場合は、音がまったく分からなかったわけではありません。ピアノの音を追っているつもりでしたが、発声すると少し低い位置へ着地する傾向がありました。
ただし、この確認だけで、私が音を正確に聴き分けられていたか、ズレが聴き取り・記憶・発声のどこから生じたかまでは分かりません。誰にでも同じ原因があると考えるのではなく、自分の感覚と実際の声を比べる手がかりとして受け止めています。
ズレの可能性を知ると、聴く練習の意味が変わった
チューナーで確かめる前は、正しい音を聴けば、そのまま同じ音を歌えていると思っていました。しかし、わずかに低くなる傾向を知ってからは、一音を以前より丁寧に聴くようになりました。
音を鳴らしてすぐ声を出すのではなく、まず頭の中で高さを保ちます。そして、声を出した瞬間に低い方へずれていないか意識します。ズレている可能性を知るだけでも、正しい音を捉える練習に意味があると理解し、取り組みやすくなりました。
チューナーの中央へ機械的に合わせることだけが目的ではありません。自分の感覚と実際の声に差があるかを知り、声を狙った高さへ近づけるための手がかりとして使いました。
チューナーは、針だけでなく音名も見る
チューナーを使うときは、まず表示された音名が狙った音と同じかを確認します。一般的なクロマチック・チューナーは、入力した音に近い音名と、そこからのズレを表示します。針が中央でも、別の音名を歌っていれば目標の音に合ったことにはなりません。
ピアノと声を比べる間は、チューナーの基準ピッチの設定を変えず、一音ずつ確認します。オクターブ番号を表示するアプリなら、その番号も見ます。同じ「ド」でも1オクターブ違えば高さは異なります。番号が出ない場合は、針と音名だけで同じ高さだと決めず、ピアノを聴き直してください。
音名・基準ピッチ・メーターの見方の参考:KORG CA-40取扱説明書(PDF、日本語の説明あり)。これは操作の参考資料で、私が当時使ったアプリを示すものではありません。
私が取り組んだ、聴くことと声を合わせる練習
- 1出しやすい高さの音を一つ選び、ピアノでゆっくり聴く
- 2音が止まってからも、頭の中で同じ高さを思い浮かべる
- 3無理のない声量で、その音をまねるように声を出す
- 4必要に応じてチューナーで、音名と高さのズレを確認する
- 5一音が安定してきたら、ふたり音で2音の動きを聴き、順番に声でたどる
毎回チューナーを見る必要はありません。確認ばかりに気を取られると、音そのものを聴く時間が短くなります。最初や、ときどき感覚を確かめたいときに使い、普段は耳と声へ注意を戻します。
声が低く出たからといって、無理に押し上げる必要もありません。出しやすい音域と楽な声量から始め、喉に違和感があれば休みます。
一音から2音へ進むと、音の動きも意識できた
一音を声で合わせる練習に加え、私が改善を感じたのは、二つの音を続けて聴く練習です。一音目を基準にし、二音目がどちらへ、どのくらい動いたかを捉えてから声でたどります。
一音ずつチューナーの中央へ合わせるだけでは、メロディーの中で音がどう動くかまでは練習できません。2音にすると、声が次の音へ届かなかったのか、行き過ぎたのかにも意識を向けられます。
「ふたり音」で提案している練習を続けてから、私はカラオケで音程バーの下をたどることが以前より減り、ずいぶん改善したと感じています。すべての音を外さなくなったわけではありませんが、自分の声がどこへ向かっているかを以前より意識できるようになりました。これは私自身の実感で、同じ練習をすれば誰でも同じように改善するという保証ではありません。
録音は、少し改善してから取り入れてもいい
自分の歌声を録音して聴くことも、感覚と実際の違いを知るうえで効果がありました。ただ、始めたばかりの時期にズレた声を何度も聴くと、予想以上にがっかりすることがあります。
私は、まずチューナーで音の高低だけを確認し、少し改善を感じてから録音を取り入れる方が続けやすいと思います。チューナーなら、声質や歌い方への評価をいったん脇に置き、狙った音より高いか低いかへ集中できます。
録音を避け続ける必要はありません。ある程度声を合わせられるようになった後で聴くと、できていない部分だけでなく、以前より合うようになった部分にも気づけます。
まずは、聴いた2音を声でゆっくりたどる
音は聞こえているのに、声にすると少し低くなる。その可能性を知ることが、私にとって改善の出発点でした。
「ふたり音」では、二つの音を順番に聴いてから回答できます。すぐに答えず、まず一音目と二音目を頭の中で思い出し、無理のない声でゆっくりたどってみてください。
ふたり音にはチューナーや歌声の録音・採点機能はありません。回答後の正解・不正解は、選んだ音程の答えに対する表示です。歌声の高さを測る場合は別のチューナーを、歌声を聴き直す場合は録音アプリを使います。