ふたり音

ふたり音・音感トレーニング

ピアノの音感練習はギターにも役立つ?別の楽器の音が聞こえ始めた体験

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ある日、普段どおりGLAYの「Winter,again」を聴きながら、イントロのギターを声でなぞってみました。何度も聴いてきた曲ですが、以前は旋律を覚えて鼻歌で歌えても、一音ずつ正しい高さで再現することはできませんでした。ところがこのときは、イントロ全体の音を順番に追えました。ピアノの音だけで続けてきた2音の練習が、別の楽器を聴く力にもつながり始めたのかもしれないと感じた瞬間でした。

聴き込んだ曲でも、ギターは音のかたまりだった

「Winter,again」は、それまでにもたくさん聴いてきた曲です。イントロの雰囲気も旋律も覚えていて、鼻歌で歌うことはできました。しかし、ギターが出している一つひとつの高さを意識し、そのとおりに声を出していたわけではありません。

当時の私には、ギターがコードや伴奏を含んだ一つのかたまりのように聞こえていました。旋律の流れは分かっても、今鳴った音を声で同じ高さへ再現しようとすると外れてしまいます。曲を覚えていることと、構成する音を一音ずつ捉えていることは、同じではありませんでした。

練習に使っていたのは、ピアノの音だけ

ギターを聞き取るための特別な練習はしていません。続けていたのは、ピアノの音を使う二つの練習でした。

  1. 寝る前に「ふたり音」を約10分使い、2音を聴いて答え、正解を確認した後に二つの音名を順番に発声する。
  2. 知っている曲のメロディーをピアノで2音ずつ区切り、その二つを音名で発声する。

どちらも、一度に長い旋律を覚える練習ではありません。二つの高さと、その間で音がどう動いたかへ耳を向けます。この練習を続けて約3週間から1か月たったころ、ギターの聞こえ方に変化があることへ気づきました。

イントロ全体を、一音ずつ声でなぞれた

変化に気づこうと構えて聴いていたわけではありません。普段どおり曲を聴いていて、イントロのギターを試しに口ずさんだところ、各音を順番に追うことができました。

ただ雰囲気をまねただけではないかを確かめるため、原曲と同時に声を出し、音が重なって聞こえるかを確認しました。さらにピアノでも同じ音を探しました。イントロ全体をほぼ迷わずなぞれたことで、以前の鼻歌とは違い、一音ずつ高さを捉えている実感を持てました。

ギターが背景にある音のかたまりではなく、一つずつ声で触れられる、具体的な音に変わったように感じました。

単音だと思っていた響きが、和音だと気づくことも増えた

同じころ、ほかの曲を聴いていて「これは一つの音ではなく、複数の音が重なった和音だったのか」と気づくことも増えました。個々の音名をすぐに答えられるわけではありません。それでも、以前は一つにまとまっていた響きの中に、複数の音があると感じられるようになりました。

私にとって「耳の解像度が上がる」とは、このような変化です。絶対音感のように音名が瞬時に浮かぶことではなく、音のかたまりから旋律や重なりの輪郭が見え始めることでした。

フレーズを覚える時間も短くなった

一音ずつ捉えやすくなると、曲のフレーズも以前より短い時間で覚えられるようになりました。以前は全体の雰囲気として覚えていた音の並びを、一音ずつ区別し、どこで上がり、どこで下がるかを整理しやすくなったからだと感じています。

聴いた直後に声で再現できることも、記憶へ残す助けになっています。ときには、普段の練習と同じように2音ずつ区切って捉えます。ただし、覚える時間を記録して比較したわけではないため、具体的に何分短くなったとは言えません。以前より聴き直す回数が少なくても、音の並びを保ちやすくなったという実感です。

ピアノの練習が、そのままギターの音名を教えたわけではない

今でも、ギターを聴いて音名がはっきり分かる段階ではありません。また、人の歌声はギターより捉えにくく感じます。声には息やその人固有の声質が含まれ、自分がまねると声質も違うため、同じ高さか判断しにくいからです。最初からオクターブを間違えて歌うことも少なくありません。

今回の変化がピアノの2音練習だけによるものとも断定できません。「Winter,again」を以前から何度も聴き込んでいたことや、ほかの個人練習を続けてきたことも関係しているはずです。

それでも、ギターに特化した練習をしていない時期に、ピアノで二つの高さを捉えて声にする練習を続け、別の楽器を一音ずつ追えるようになったことは、私にとって確かな変化でした。

別の楽器を聴く力へ、練習が広がる可能性

ピアノだけで音感トレーニングをしていると、実際の曲や別の楽器にも役立つのか、疑問に思うことがあります。私の経験では、ピアノとギターの音色は違っても、「一つの高さを捉える」「次の音までの動きを感じる」「聴いた音を声で再現する」という部分は共通していました。

まずギターの音が具体的に聞こえたことで、耳コピーや演奏へ応用することも、漠然とした目標ではなく現実的に感じられるようになりました。音名がまだ分からなくても、一音ずつ声でなぞれるなら、楽器で同じ音を探すところから始められます。

すぐに音名を言えることだけを上達の基準にせず、好きな曲を聴いたときの変化にも耳を向けてみる。ピアノで続けた小さな練習が、別の楽器や演奏の聞こえ方へ広がっていることに気づけるかもしれません。

まずは、二つのピアノ音を声で再現する

「ふたり音」で2音を聴いて答えたら、正解を確認して終わりにせず、二つの音名を順番に発声してみてください。自分の声と正解音を聴き比べ、同じ高さを再現できているか確かめます。

続けた後は、よく知っている曲の楽器を声でなぞってみると、練習問題の正答率とは別の変化を見つけられるかもしれません。

ふたり音で10分練習してみる