ふたり音・音感トレーニング
同じ音なのにピアノとギターで違って聞こえるのはなぜ?音色を越えて高さを聴く練習
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以前の私にとって、曲の後ろで鳴るギターは「ギターが鳴っている」と分かる程度の、ひとかたまりの音でした。ところがピアノで音感トレーニングを続けた後は、そのかたまりの中に一音ずつの粒があるように感じられました。同じ高さでも楽器によって聞こえ方が違うのはなぜか。そして、ふたり音にも将来ギターの音があった方がよいのか。自分の変化を出発点に考えます。
以前は、ギターが後ろで鳴っているだけだった
曲を聴けば、ギターが使われていることは分かります。しかし以前は、伴奏全体を「ギターの音」として受け取るだけで、その中で音がどのように並び、動いているかまでは意識できませんでした。
私はギターで基本的なコードを弾くことができ、指板上のドレミファソラシドの位置も分かります。それでも、演奏できることと、曲の中にある音を一音ずつ耳で捉えることは別でした。知識はあっても、聞こえてくる伴奏は一つの背景にまとまっていたのです。
現在は、一つひとつの音の粒を追える
現在は、ギターの伴奏を聴いたとき、音のかたまりの中からそれぞれの音の粒を以前より捉えやすくなりました。一音ずつが順番に現れ、上がったり下がったりしながらフレーズを作っているイメージです。
聞こえた音の一部をピアノで探して確かめたこともあります。ただし、すべてのフレーズを採譜したり、全部の音名を確認したりしたわけではありません。「ギターの音を正確にすべて聞き取れるようになった」というより、「以前は一つだった音を、一音ずつ意識できるようになった」という変化です。
耳の解像度が上がるとは、音名がすぐ分かることだけではなく、ひとかたまりだった音の中に粒が見えてくることなのかもしれません。
同じ高さでも、ピアノとギターの音色は違う
ピアノのドとギターのドは、同じ高さで鳴らしても同じ音には聞こえません。中心となる音に加えて含まれる「倍音」の強さや、音が鳴り始めてから消えるまでの変化が異なるためです。高さや大きさが同じでも楽器を聞き分けられる、この音の性質を音色と呼びます。
ピアノは、鍵盤を押すと内部のハンマーが弦を打ちます。ギターは、指やピックで弦をはじきます。どちらも弦の振動から音が生まれますが、鳴らし方や楽器の構造が違うため、最初の響き、含まれる倍音、余韻の変化も同じではありません。
私たちは、それらを一つずつ分析しながら聴いているわけではありません。まとまった特徴を「ピアノらしい音」「ギターらしい音」として感じます。そのため、ピアノで高さを捉えられても、音色が変わると最初は同じ高さを見つけにくいことがあります。
音色と音の高さは別でも、完全には切り離せない
音の高さは、音が高いか低いかという軸です。音色は、同じ高さでもピアノとギターを区別できる違いです。説明するときは別の特徴として分けられますが、実際の楽器音では、耳に届く倍音や時間的な変化を手がかりに高さも感じ取ります。
だからこそ、音色が変わると高さの捉えやすさも変わり得ます。反対に、異なる音色の奥にある共通の高さを探す経験は、「楽器らしさ」に埋もれていた音の動きへ注意を向ける練習になると考えられます。
ただし、今回の変化がピアノによる2音練習だけの効果とは断定できません。もともと持っていたギターの知識、曲を繰り返し聴いた経験、そのほかの練習も結びついた可能性があります。
ピアノは、基準をそろえて反復する練習に向いている
現在のふたり音では、ピアノの音を使っています。同じ音源で繰り返し、二つの高さとその間の距離へ集中できるため、基礎練習の基準として使いやすいからです。
最初から多くの楽器を混ぜると、音の高さだけでなく音色の違いにも注意を向ける必要があります。まずピアノで「上がったか、下がったか」「どのくらい離れたか」「声で同じ高さを再現できるか」を練習する現在の形には意味があります。
一方、実際の音楽で聞くのはピアノだけではありません。歌声、ギター、ベースなど、異なる音色の中でも高さや動きを追えれば、基礎練習と好きな曲を聴く体験がつながります。
将来のふたり音に、ギターの音はあった方がよいか
今回の経験から、将来はギターなど別の音色でも練習できるとよいのではないかと考えています。ただピアノ音をギター音へ置き換えるだけでなく、基礎から実際の曲へ段階的に近づける使い方ができそうです。
- まずピアノ音で、二つの高さと距離を覚える。
- 同じ問題をギター音でも聴き、高さを捉えられるか試す。
- 同じ一音をピアノとギターで聞き比べ、音色が違っても共通する高さを探す。
- 慣れたら、一音目と二音目で異なる楽器を使う。
特に、同じ高さを二つの楽器で聞き比べる練習は、音色と高さを切り分けて聴く入口になります。ピアノで基礎を作り、別の音色でも確かめる。ふたり音を、特定の楽器の音を覚えるだけではなく、音色が変わっても高さを捉えられる耳を育てる場所へ広げられるかもしれません。
まずは、好きな曲で音の粒を探してみる
新しい音源がなくても、今できることがあります。ふたり音で2音を練習した後、よく知っている曲を聴き、これまで背景として聞いていた楽器へ意識を向けます。すぐに音名を答えようとせず、一音ずつの動きがあるか、上がったか下がったかを追ってみます。
気になった一部だけでも、ピアノや手元の楽器で同じ高さを探せます。全部を正確に採譜できなくても、以前は一つだった伴奏の中に音の粒を感じられたなら、それも練習による変化を見つける手がかりになります。
ピアノ音で、高さと動きを捉える基礎練習
「ふたり音」で2音を聴き、正解を確認したら、二つの音を順番に声で再現してみてください。音色が一定だからこそ、まずは高さと音の動きへ集中できます。