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『夢路より』で音感練習|大きな三拍に、二音をのせて

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ゆったりとした旋律が印象に残る「夢路より」。聴いたことのある曲でも、楽譜を見ると9/8拍子に少し戸惑うかもしれません。今回は、この流れを大きな三拍で感じながら、二音の高さを確かめてみましょう。

半音で隣り合う音も、少し離れた音へ跳ぶところもあります。拍を数えることと音程を合わせることを、一度に頑張る必要はありません。まず聴き、気になった二音を取り出し、最後に旋律の流れへ戻します。

最初はハ長調・第1フレーズ。ド→シ→ドと、その次のド→ソに耳を向けてみてください。

「夢路より」で練習する

9/8拍子を、大きな三拍で感じる

9/8拍子の1小節には、八分音符が九つ入ります。三つずつまとめると「123・123・123」。ひとまとまりが付点四分音符一つ分で、これを大きな1拍とすると、1小節は三拍になります。こうしたまとまりを持つ拍子を複合三拍子と呼びます。

第1小節では、最初のド・シ・ドで大きな1拍、続くソで1拍、ミで1拍です。最初だけ三つの短い音が動き、そのあとに長い音が二つ続く、と聴くと流れを追いやすくなります。九つを全部同じ強さで刻まなくても大丈夫です。

練習画面のテンポは「付点四分音符=1拍」で表示しています。初期値56なら、大きな1拍が約1.07秒、1小節が約3.21秒です。まずは第1フレーズを聴くだけにして、三つずつのまとまりを感じてみましょう。

近く動く音と、離れて跳ぶ音を聴き比べる

ハ長調の出だしはド→シ→ド。ドとシの距離は半音で、すぐ隣の高さです。その次のド→ソは完全4度の下降。同じ「下がる」でも、幅が大きく変わります。

ハ長調で確かめる二音
場所・二音幅聴くところ
第1小節・ド→シ半音下降隣へそっと下がる
第1小節・ド→ソ完全4度下降(半音5つ)半音より広い跳躍
第1小節・ソ→ミ短3度下降(半音3つ)下がる幅を比べる
第2小節・レ→ド♯→レ半音下降・半音上昇間の音を飛ばさずに聴く

第2小節にはド♯が登場します。ふたり音の西塚式音名では「デ」と表示する音です。レ→デ→レの動きも、ド→シ→ドと同じく半音で下がって戻ります。見た目の音名が変わっても、二音の幅が似ているところを探せます。

第3小節は短い音が続きます。急いで全部を追うより、同じラが二つ続くところ、ファが二つ続くところを聴いてから、隣の音へ移る瞬間を確かめてみてください。

聴いて止めて、二音から旋律へ戻す

  1. 「第1フレーズ」を選び、「メロディーを聴く」を押します。まずは歌わず、大きな三拍の流れを聴きます。
  2. 停止して、冒頭のドとシを順に押します。次にドとソを押し、下がる幅を比べます。
  3. 第2小節のレ・ド♯・レを一音ずつ聴き、間の音を声や頭の中でなぞります。
  4. もう一度フレーズを聴きます。長い音も途中で切らず、次の音が始まるところまで流れを感じてみましょう。
  5. 慣れたら次のフレーズへ進み、最後に「全曲」を聴きます。

主旋律は18小節。第1・第2・第3フレーズは各4小節、第4フレーズは終わりまでの6小節です。第1と第2は出だしの形がよく似ていますが、長く伸ばす終わりの音がミからドへ変わります。最後の6小節も、よく知っている形に戻ってから結びへ進みます。

初期テンポ56で追いにくければ36へ下げられます。表示譜はシ3〜レ5、男声は1オクターブ低いシ2〜レ4、女声は表示と同じ高さです。無理なく歌える調や声域を選び、聴くだけでもかまいません。録音・採点は行いません。

古い譜面から、今の練習へ

原題は「Beautiful Dreamer」、作曲者はStephen C. Fosterです。ピティナ・ピアノ曲事典では「夢みる人(夢路より)」という日本語題で、歌とピアノの作品として紹介されています。日本ではリコーダーの教材にも取り上げられており、歌以外の楽器で親しむ入口もあります。

今回確認できた古い資料は、Wm. A. Pond & Co.刊、1864年の表示がある楽譜です。第1節の歌の部分を国内の現代譜と全曲比較すると、主要な音高と音の長さ、18小節の流れは共通していました。一方、終わりから二小節目には、小さな音符で添えられた装飾音がある版と、ない版があります。

練習では、装飾音のないArt Studio まほろばの現代メロディー譜を採用しました。前後奏と周回を省き、歌の主旋律を一度辿る形です。底本にない飾りを加える負担を増やさず、知っている曲の音の動きに集中できます。出版年は確認できた資料の表示であり、作曲年や世界で最初の版とは断定していません。

練習譜と出典

底本は「簡単移調楽譜屋」のハ長調版、1頁の印刷5〜22小節です。最後の小節は、上で始まる後奏を取り込まず、下声で伸びるドを保持しました。18小節・大きな54拍、主旋律の音高・発音位置・長さを保ち、小節いっぱいの長音は付点二分音符と付点四分音符のタイにまとめています。底本の四分音符88から、練習用の付点四分音符56へテンポを調整しました。

提供者の出典表示による改変・二次生成の利用条件に従い、歌詞なしの主旋律を独自に浄書・データ化しています。配布するMIDI・MusicXMLも独自生成したハ長調・表示譜の高さ・付点四分音符56固定のデータです。元の譜面画像・伴奏・コード・歌詞・MIDIファイル・第三者の録音は転載していません。

大きな三拍を感じながら、まず二音。聴き慣れた旋律で、近い音と離れた音を比べてみましょう。

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