ふたり音

聴き慣れた曲で、音を確かめる

『ピクニック』で音感練習|跳ねるリズムも、一音ずつ

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「ピクニック」は、前半の跳ねるところと、後半の八分音符のラッシュを一音一音確かめるのに、よい練習になりそうだと思いました。知っているつもりの曲でも、勢いで歌っている音があるかもしれません。

軽快な流れから、二音だけ取り出す

まずは聴き慣れた旋律を、ゆっくり聴いてみます。途中で音の高さに迷ったら、再生を止めて楽譜の音符を一つずつ押してみましょう。二音を聴いて声でつなぎ、そのあと短いフレーズに戻ります。

「ピクニック」で練習する

前半の「跳ねる」を、長さと高さに分ける

ハ長調の出だしはソ→ド→レ→ミ→ド。最初のソからドへは完全4度、その先のド→レ→ミは全音ずつ上がります。先にソとドだけを聴き、次にドとレを比べると、上がる幅の違いを確認できます。

底本の最初のドは、八分音符二つをタイでつないだ1拍です。出だしの発音の長さは0.5拍・1拍・0.5拍・1拍・1拍。ドが次の拍へまたがることで、軽く弾むように聴こえます。ここをすべて付点リズムに置き換えず、つながっている音と歌い直す音を分けて聴きましょう。

練習ではタイの途中で鳴らし直しません。長さを聴いたら、今度は高さだけに耳を向けて二音を歌います。声を録音したり、自動で採点したりする機能はありません。

後半の八分音符を、一音ずつ見失わない

後半には同じ高さの音が続いたあと、隣の音へ下がる動きがあります。第12小節は高いソを5回、それからファ→ミ→レ。どれも八分音符ですが、同じ高さを保つ部分と、音を変える部分を分けて聴けます。

高いソを二つ確かめたら、ソ→ファ、ファ→ミへ進みます。ソ→ファは全音、ファ→ミは半音です。八分音符が続く勢いの中でも、この二つの幅を混同していないか確かめてみてください。

第13小節ではドの繰り返しからラ→ソ→ラへ動きます。同じ音が続くところだけを覚えていると、その後の下降で迷いやすくなります。最後のドと次のラという二音を取り出してから、まとまりで聴き直します。

四つのまとまりで、ゆっくりから戻す

  1. 第1フレーズ:前半の旋律。 跳ねるリズムとソ→ドの幅を確かめます。第8小節の長いドと休符までです。
  2. 第2フレーズ:後半への入口。 第8小節末のシ→ドから始めます。伸ばす音の後、八分音符へ移るところを聴きます。
  3. 第3フレーズ:同じ音から動く。 ドの繰り返しと、細かな次の入り方を確かめます。
  4. 第4フレーズ:終わりまで。 連続する八分音符をたどり、最後のドに戻ります。

初期テンポは四分音符96。短い音が追いにくければ64や56へ下げ、二音ずつ確かめてから96へ戻しましょう。第14・16小節末には16分音符もあります。速さに合わせることよりも、通り過ぎていた音を一つ見つけることを目標にします。

表示譜の音域はミ4〜ラ5、男声設定では1オクターブ下げたミ3〜ラ4です。高ければ調を下げるか、聴くだけにしても構いません。音名は選んだ調に応じて変わります。

「イギリス民謡」とされる曲の、たどりきれない由来

「ピクニック」は国内の楽譜でイギリス民謡として紹介されてきました。一方、Art Studio まほろばの解説は、前半と後半で起源が異なるとし、後半をアメリカの「She’ll Be Comin’ Round the Mountain」につながる旋律と説明しています。曲全体の作者や成立年はここでは断定しません。

日本語詞は萩原英一によるもので、九州大学学術情報リポジトリ掲載の研究論文(本文57頁)では、NHK「みんなのうた」での1962年の放送以前から歌詞が存在したことが紹介されています。今回の練習は歌詞を載せず、旋律だけで音を確かめます。

今回の譜面と、版による違い

底本はピアノ塾の無料楽譜①「ハ長調 ドレミ付き 入門」です。2024年4月18日更新のページから、PDF1頁の右手主旋律20小節を採用。出典を示した商用利用も可能とする利用条件に従い、独自に浄書しました。

まほろばの現代譜とも全曲を比較しました。大筋の旋律を共有しますが、同じ音をつなぐ箇所の書き方、後半の同音を刻む回数、途中の伸ばす長さ、最後の結びに違いがあります。練習では底本のリズムと結びを一貫して使い、他の版と混ぜていません。

古い日本語版の掲載譜は今回確認できていないため、この譜面を原典や初出とは表示しません。伴奏・音名注記・スタッカートを省き、音高・音価・休符・9本のタイを保持しました。二部合唱の応答声部は加えず、一巡します。

MusicXMLとMIDIはこの主旋律から新しく作成し、ハ長調・表示譜の高さ・テンポ96に固定しています。画面で選ぶ調や声域は配布物へ反映しません。元のPDF・音源・歌詞は再配布していません。

楽譜と音で「ピクニック」を確かめる

跳ねるリズムの中で二音を確かめる練習には「あめふり」、練習の進め方には好きな曲から始める二音の練習もどうぞ。