聴き慣れた曲で、音を確かめる
『お正月』で音感練習|五つの音を、二音ずつ
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「もういくつ寝ると」で始まる、新年を待つ歌。口ずさめる旋律も、二音だけを取り出すと、隣の音へ進むところ、同じ音を繰り返すところが見えてきます。「お正月」の短い旋律で、覚えている音のつながりを聴き直してみましょう。
12小節を、三つのフレーズで聴く
練習画面では主旋律12小節を、4小節ずつ三つに分けています。まず一つのフレーズを聴き、声や楽器でまねしてみてください。迷った音は、停止中に音符を押すと一音ずつ確認できます。
初期設定は底本のヘ長調・四分音符120です。表示譜はド4〜ド5、男声では一オクターブ下のド3〜ド4で鳴ります。ハ長調・ト長調、男声・女声も選べます。声を出しづらいときは、聴き比べるだけでも構いません。
「お正月」で練習する五つの音でも、二音の幅は同じではない
このヘ長調の主旋律に出てくるのは、ド・レ・ファ・ソ・ラの五つの音です。ヘ長調の音階からシ♭とミを使わない、いわゆるヨナ抜き長音階の形になっています。
最初のファ→ソは全音、半音二つ分の上昇です。第2小節のラ→高いドは短3度、半音三つ分の上昇。上がる向きが同じでも、到着する高さは違います。ファとソを交互に押したあと、ラと高いドを交互に聴いてみましょう。
第5小節ではファ・ファ・レ・レ・低いド・低いド・低いドと進みます。同じ音の繰り返しを挟みながら、ファ→レは短3度、レ→ドは全音で下がります。一息に覚えようとせず、変わる二音だけを取り出して確かめられます。
似た始まりから、違う終わりへ
第1フレーズと第3フレーズは、同じファ→ソ→ファ→ソで始まります。しかし、第2小節のラ→高いド→ラでは、最後のラを2拍伸ばすのに対し、第10小節はラを1拍ずつ二回鳴らします。高さの流れが似ていても、音を出し直す場所が違います。
- 第1フレーズを聴く。 ファ→ソとラ→ドの幅を確かめます。
- 第2フレーズを聴く。 同じ音を繰り返すところと、次の高さへ動くところを分けます。
- 第3フレーズと比べる。 第10小節の同じラを、二回とも同じ高さで聴きます。
- 全曲へ戻す。 確かめた二音を思い出しながら、三つのまとまりをつなげます。
速く感じたら72や84に下げて試せます。底本の第4・12小節は全音符で4拍伸ばします。再生中の音符タップはその位置からの再開です。歌声の録音や音程採点機能はなく、自分の耳で再生音と聴き比べます。
新年を待つ歌と、1901年の唱歌集
「お正月」は東くめの詞に、瀧廉太郎が曲を付けた歌です。国立音楽大学附属図書館の展示資料(2003年、2頁・6頁)は、「鳩ぽっぽ」や「お正月」を含む『幼稚園唱歌』が1901年に出版されたことと、やさしい口語の歌詞に伴奏を付けた唱歌集であることを紹介しています。
凧やこま、まり、羽根つきが登場する歌詞は、お正月を楽しみにする子供の気持ちを身近な言葉で表しています。今はしない遊びがあっても、待ち遠しい日まで数える気持ちから、この旋律を思い出せるかもしれません。
『幼稚園唱歌』の1901年7月という書誌は、国立国会図書館サーチでも確認できます。ただし、今回1901年初版の現物を全曲閲覧できたわけではありません。初期の掲載情報と、練習に用いる現代譜は区別しています。
練習の底本と、ほかの版との違い
底本は、りんとちゃーの花しらべ「お正月」Key Fのピアノ初級譜です。「音源と楽譜のダウンロード」から開けるPDF1頁の右手旋律、全12小節を独自に浄書しました。ヘ長調・4/4拍子・49音・48拍と四分音符120を保持し、伴奏・歌詞2節・運指・録音を省いて一巡します。
ピアノ塾のハ長調の現代譜とも全曲を比較しました。調を揃えると49音の音高・順序は一致しますが、第6・8小節末は、底本の2拍の音に対し、1拍の音と1拍の休符になっています。練習では底本の音価へ統一しています。
池田小百合「なっとく童謡・唱歌」の掲載旧譜には、同じ高さの音をタイでつなぐ箇所や、句末を休符にする違いが見られます。掲載画像の刷や頁を初版現物と照合できていないため、1901年初版そのものとは断定せず、古い形を知る比較資料として紹介します。
提供元の一覧ページにある利用規約は、公開中の音源・楽譜の加工・二次利用・商用利用を認めています。ここでは元のPDF・画像・音源を再配布せず、新しく作った主旋律データからMIDI・MusicXMLを生成しています。配布物はヘ長調・表示譜の高さ・テンポ120固定で、画面の選択設定は反映されません。
「お正月」の五つの音を、二音ずつ確かめる