聴き慣れた曲で、音を確かめる
『一月一日』で音感練習|「年のはじめの」の旋律を二音ずつ
- 作成日:
- 公開日:
- 最終更新日:
- 更新記録なし
- 最終確認日:
「年のはじめの」と聞けば旋律が浮かんでも、曲名は知らなかった。今回選んだ曲の名前は「一月一日(いちがついちじつ)」でした。知っているつもりの歌を、名前と音のつながりから、もう一度聴き直してみます。
「年のはじめの」の曲名は、一月一日
ここで練習するのは、千家尊福の詞に上真行が曲を付けた唱歌です。「一月一日」は「いちげついちじつ」とも読まれ、Art Studio まほろばの曲紹介でも、この読みで紹介されています。
「もういくつ寝ると」で始まる「お正月」とは別の曲です。同じ新年の歌でも、冒頭の音やリズムは違います。まずは思い浮かべた旋律と、練習画面の音を聴き比べてみてください。
16小節を、四つのフレーズで聴く
練習画面では主旋律16小節を、4小節ずつ四つに分けています。初期設定は底本のニ長調・四分音符104。表示譜はレ4〜レ5で、男声では一オクターブ下のレ3〜レ4が鳴ります。ハ長調・ヘ長調や女声も選べます。
まず第1フレーズを聴き、声や楽器でまねしてみましょう。迷ったところは停止して音符を押すと、一音ずつ確かめられます。声を出しにくいときは、聴き比べるだけでも構いません。
「一月一日」で練習するラ→シの全音と、ファ♯→ミの全音
冒頭はラ→シ→ラと進みます。ラ→シは全音、半音二つ分の上昇。次のシ→ラも同じ幅で戻ります。最初に聴いたラと、戻ったラの高さを比べてみましょう。
第2小節はファ♯→ミ→レ→レです。ファ♯→ミも、ミ→レも全音の下降ですが、最初は付点四分音符と八分音符で長さが異なります。リズムを口ずさめても、短いミの高さまで思い出せるか、二音だけを交互に押して確かめられます。
このニ長調の主旋律はレ・ミ・ファ♯・ソ・ラ・シを使います。ファ♯とソの間は半音です。第15小節のソ→ミは短3度、半音三つ分の下降。隣り合う二音と、間の音を飛ばす二音を聴き比べましょう。
似た始まりと、高いレへの跳躍を比べる
第1・第2フレーズの最初の2小節は同じです。しかし、その次は第3小節のラに対し、第7小節ではファ♯へ進みます。似た出だしから、どこで違う高さへ向かうかを聴けます。
第3フレーズは高いレを三回繰り返します。第10小節では、そのレからラへ完全4度、半音五つ分下がります。第4フレーズには、逆にラから高いレへ上がるところがあります。同じ二音でも、向きが変わると聴こえ方はどう変わるでしょうか。
- 第1フレーズ。 ラ→シ→ラの戻り方と、ファ♯→ミ→レの下降を確かめます。
- 第2フレーズ。 同じ始まりから、続く音が変わるところを聴きます。
- 第3・第4フレーズ。 高いレとラを二音ずつ聴き、下降と上昇を比べます。
- 全曲へ戻す。 速く感じたら72や84へ下げ、短い音も確かめてからつなげます。
再生中に音符を押すと、その位置から再開します。歌声の録音・音程採点機能はなく、再生音と自分の声を耳で聴き比べる練習です。
1893年の掲載譜と、学校の元日の歌
国立公文書館「明治の学び」は、1893年8月12日の文部省告示第3号で祝日大祭日の唱歌が定められ、元日の学校行事では「一月一日」が歌われたことを紹介しています。展示の2枚目では、『官報』第3037号附録に載った譜面も読めます。
今回確認したこの1893年譜は、現代の二つの譜面と48回の発音の高さ・順序が一致しました。一方で、句末の長さには違いがあります。公文書館の解説は1913年に第2章の歌詞が変わったことも紹介していますが、今回の練習は歌詞を付けない主旋律一巡です。
練習の底本と、句末の長さの違い
底本は、りんとちゃーの花しらべ「一月一日」Key Dのピアノ初級譜です。「音源と楽譜のダウンロード」から開くPDF1頁の右手旋律、全16小節を独自に浄書しました。ニ長調・4/4拍子・48音・64拍・四分音符104を保ち、伴奏・歌詞・コード・録音を省いて一巡します。
1893年の掲載譜と、Art Studio まほろばの現代声楽譜は、第4・8・12・16小節が3拍の音と1拍の休符です。底本では同じ音を4拍伸ばします。また、まほろば譜の第10小節は付点四分音符と八分音符をタイでつなぎますが、底本は同じ長さの二分音符です。ほかの音高・音価は一致しており、練習では底本の形へ統一しています。
提供元の利用規約は加工・二次利用・商用利用を認めています。元のPDF・画像・録音は再配布せず、新しく入力した主旋律データからMIDI・MusicXMLを生成しています。配布物はニ長調・表示譜の高さ・テンポ104固定で、画面で選んだ調・声域・速さは反映されません。
「一月一日」の旋律を、二音ずつ確かめる