ふたり音

聴き慣れた曲で、音を確かめる

『待ちぼうけ』で音感練習|最後の下降を、一音ずつ

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「待ちぼうけ」は、最後に音が一気に降りてくる部分が、練習に適していると思いました。下がる感じは覚えていても、その途中の音を一つずつ捉えられているか、改めて確かめてみたい曲です。

最後の下降から、二音を取り出す

練習画面の第4フレーズが、終わりの2小節です。まずひと区切りを聴き、再生を止めてから、気になる音符を一つずつ押します。高さを二音ずつ確かめたあと、自分の声でつないでみましょう。

「待ちぼうけ」で練習する

速い流れを追う前に、最初と次の音を聴き比べます。声を録音したり、歌声を自動で採点したりする機能はありません。今日は二音だけを確かめる進め方でも十分です。

同じ「下がる」でも、音の幅は違う

底本のニ長調では、最後の小節はレ5→ラ4→ファ♯4→ミ4、そしてファ♯4です。レ→ラは完全4度、ラ→ファ♯は短3度、ファ♯→ミは全音。下降の幅が少しずつ変わります。

レとラだけを聴いたら、次にラとファ♯、最後にファ♯とミを比べます。すべてを同じ幅の階段として歌っていないか、二音に戻して確かめてみてください。下降したままで終わらず、ミから全音上がってファ♯へ戻る結びも聴きどころです。

その一つ前の小節にも、レ→ラ→ファ♯→ミという下降があります。こちらはすべて八分音符。最後の小節と音の高さが共通でも、音の長さは違います。二つを聴き比べる練習にできます。

短い二音を、勢いで通り過ぎない

最後の小節では、レが八分音符、ラとファ♯が16分音符、ミが四分音符、最後のファ♯が二分音符です。ラとファ♯はそれぞれ四分の1拍。音の幅を確かめたら、短い二音から長いミへ着地するリズムも聴き直します。

初期テンポは四分音符100。追いにくければ64や56に下げられます。ゆっくりでも16分音符と八分音符の長さの比は変わりません。一音を確認し、二音をつなぎ、短いフレーズへ戻す順で進めます。

四つのフレーズで、始まりから結びまで

  1. 第1:同じ始まりを二度。 ファ♯→ラと、同じラを保つところを確かめます。
  2. 第2:半拍休んで入る。 八分休符を聴き、シ→ラとファ♯→ラの幅を比べます。
  3. 第3:短い音を経て高いミへ。 第6小節のシ→ド♯という16分音符も、二音に分けて確かめます。
  4. 第4:最後の下降。 前後の小節で、同じ音列の長さが変わるところと、結びのファ♯を聴きます。

表示譜の音域はミ4〜ミ5。男声設定では1オクターブ下のミ3〜ミ4で再生します。高ければ調を下げ、声が出しにくい日は聴くだけでも構いません。ここでの音名はニ長調の例で、選んだ調により変わります。

同じ曲にも、速さや表情の違う版がある

北原白秋の詞に山田耕筰が作曲した歌曲です。和歌山大学教育学部附属小学校の江田司による研究報告では、この曲を教材に、異なる版の速度表示・強弱記号や伴奏を比べ、言葉と音楽の関わりを聴く授業が紹介されています。

同じ旋律でも、速さや表情によって印象が変わります。今回はその表現全体を再現する演奏ではなく、主旋律の音高とリズムを聴く練習です。底本の終わりのpoco rit.(少し遅く)を省き、選んだ一定テンポで再生します。成立年や初出は、この練習の資料だけから断定しません。

採用した楽譜と、簡易譜との違い

底本はArt Studio まほろば『待ちぼうけ』の現代伴奏譜です。「移調しない(D/Bm)」で表示し、PDF1頁の声楽段、第3〜10小節を使いました。Lalariezeの階名付き歌唱譜(2024年5月12日)とも全8小節の音高・音価・休符を比較し、一致を確認しました。

一方、「りんとちゃーの花しらべ」の初級ピアノ譜では、第6小節の細かな同音分割や、最後の小節の16分音符が簡略化されています。この練習では短い音も確かめるため、省略せずに歌唱譜の旋律を採用しました。

  • 主旋律8小節32拍、44音符・八分休符3個を保持し、2小節ずつに分けました。前奏・後奏・節の反復・伴奏・歌詞を省き、第1小節から番号を振り直しています。「全曲」はこの主旋律を一度再生します。
  • 聴き慣れた速さとして、底本と同じ四分音符100を初期値にしました。MusicXML・MIDIもニ長調・表示譜の高さ・100固定で、画面の調や声域の選択は反映しません。
  • 配布元の利用条件に従い出典を表示して独自に浄書しました。元のPDF・MIDI、譜面画像や既存録音は転載していません。古い初期掲載譜は未閲覧で、今回の現代譜を原典・初出とは呼びません。
最後の二音から、練習を始める